フラット50ってあり?

2009年1月22日 13:19

皆様しってはりますか?

近々、フラット50といわれる長期固定型ローンが今年4月にお目見えする予定だそうです。

このローンは「長期優良住宅(200年住宅)」につけることが出来る限定されたものになるみたいですね。

まず、延長・拡大が検討されていた住宅ローン減税は、住民税からの減税も盛り込まれ、これまでの減税よりも拡大することになり、「長期優良住宅(200年住宅)」に対する優遇税制も踏襲、さらに拡充されることになることに決定!

これは戦後の日本の住宅に関する価値観だった"スクラップアンドビルド"に対し、より長持ちし、次世代に受け継いでいける住宅を促進しようという方針によるものです。

「長期優良住宅」の普及については、一般住宅を購入した場合と減税において差別化しています。

例えば住宅ローン減税においては、一般住宅の場合には、2009年・2010年の入居分については、年末の住宅ローン残高が5,000万円まで、2011年が残高4,000万円、2012年が残高3,000万円、2013年は残高2,000万円までについて
それぞれ10年間、1%を控除するのに対し、

「長期優良住宅」については、2009年~2011年まで5,000万円までの年末残高について1.2%、2012年は4,000万円、2013年は3,000万円までの残高について1%を控除するとして優遇しています。

また、「長期優良住宅」の新築などをした場合の所得税の特別控除の創設もあります。


そして、住宅金融支援機構も2009年4月をめどに、「長期優良住宅」など長期間住むことができる性能が高い住宅を対象として金利を最長50年間固定する新型の住宅ローン「フラット50」を発売する方針を固めています。

基本的には、私も「次世代まで受け継がれる高耐久性と可変性を備えた物件」の普及に対しては賛成なのですが、いくら建物が長持ちするからといって、住宅ローンまで50年返済という超長期を推し進めるのはいかがなものかと思います。

これは大きな批判をあびた住宅金融公庫の「ゆとり返済」と同様の、返済が長期化すればするほど利息負担が増大するリスクをはらんでおり、なぜこの期に及んでまたしてもこのようなローンを推し進めようとしているのか理解に苦しむところです。

雇用も教育も流動化する中で、今まで以上に住み替えの可能性が高まる中、住宅ローンの超長期化は必ずしも購入検討者のニーズには合っていないと思います。

よって、「フラット50」の導入で、安くなった月々の返済額により安易に購入を決意するのではなく、60歳完済必須での購入計画を立ててもらいたいと思います。
そのうえで、将来の住み替えに備え、「長期優良住宅」の購入をお勧めしたいと思います。

「長期優良住宅」の推進と超長期固定金利の住宅ローンの推進、一見同じ方向を目指しているように思われる二つの事態ですが、購入検討者のリスクに関しては異なる方向を示すことを認識していただきたいと思うのです。

 

コボット株式会社 田中哲司

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